バージャーフォーラム

2016年バージャー病フォーラム

「2nd Buerger Disease Forum in Chiang Mai 2012」報告書_画像1

2016年のバージャー病フォーラムはベトナム ホーチミンで開催されます。
現在、研究所では、クラウドファウンディングで フォーラム運営資金を募っております。

ご協力お願いいたします。

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「4th Japanese-Thai Buerger Disease Forum」報告書

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つくば血管センター、東京医科歯科大学バージャー病研究グループ,大阪歯科大学歯周病学講座およびタイバージャー病研究グループ共催。
公益社団法人倶進会の助成金により運営されました。(2014年11月7-9日、タイ チェンマイ)

日本側参加者
 岩井武尚 (つくば血管センター・バージャー病研究所理事長)
 寺崎宏明(東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科血管・応用外科学分野)
 猪狩公宏(東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科血管・応用外科学分野)和泉雄一(東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科歯周病学分野)
 梅田 誠 (大阪歯科大学歯周病学講座)

タイ側参加者
 Prof. Kamphol Laohapensang (Department of Surgery, Chiang Mai University Hospital)
 Dr. Kittipan Rerkasem (同上)
 Dr. Sarranat Orrapinn (同上)
 Dr. Salitpat Orrapinn(同上)
 Dr. Sitthichai Vachirasrisirikul(同上)
 Dr. Termpong Reanpang(同上)
 Dr. Kritsaka Phruksawatnon(同上)
 Dr. Supatra Sang-In(Department of Periodontology, Chiang Mai University)
 Associate Professor Rudee Surarit (Department of Oral Biology, Faculty of Dentistry, Mahidol University)

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2011年6月に日本のバージャー病研究グループとタイのバージャー病研究グループ共同で、チェンマイにおいて、Buerger Disease Forum in Chiang Mai 2011を共催して以来、今年度で4回目となる4th Japanese-Thai Buerger Disease Forumをタイ、チェンマイにて開催いたしました。今回は特に、3年ぶりに東京医科歯科大学大学院歯周病学分野和泉雄一教授が参加され、タイ、バンコクのマヒドール大学からRudee Surarit准教授が招待講演演者として参加されました。
また、次回のフォーラムから、会場をタイからベトナムへ移し、共同研究対象をバージャー病だけでなくより広く血管系疾患全体に広げていくことになりました。

活動報告書

今回日本から5名のバージャー病研究グループが参加しましたが、3名は羽田から、11月7日より、2名は羽田および関西空港から翌朝チェンマイに合流しました。4th Japanese-Thai Buerger Disease Forum の会場は、チェンマイ空港から比較的近いカンタリーヒルズホテルチェンマイで交通アクセス、設備とも良好なところでした。


研究成果の発表は11月8日10時30分からお昼を挟んで16時30分まで8演題で活発な討議が行われました。
1番目の演題として、Kamphol 教授のグループからThromboangiitis Obliterans (Buerger’s Disease) – New cases in Chiang Mai University Hospitalという演題で2013年から2014年までのタイ、チェンマイでのバージャー病3症例における報告がありました。
2番目の演題として岩井教授から日本のバージャー病の症例に対する報告がされました。また、プログラムではバージャー病の診断基準に対する新たな提案に関して2番目に発表の予定でしたが鎖の部分は分けて最後に発表されることになりました。
3番目に東京医科歯科大学血管・応用外科学分野から猪狩先生が1989年7月から2014年6月までの58名のバージャー病患者について診断・検査・治療のデータをまとめた内容を報告していただきました。


午前中最後の報告として東京医科歯科大学歯周病学講座の和泉教授から、これまで歯周病学分野と血管外科分野の共同研究も含め、最初の成果から現在までの歯周病と血管系疾患の関連に関する進展について、総説的にまとめられました。
日本、タイ双方から活発な討議が行われました。

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発表と討論の様子

昼食をはさんで午後からは、5番目の演題として、梅田から糖尿病と歯周外科における治癒遅延に関する演題で発表を行いました。 また6番目の演題として、東京医科歯科大学血管・応用外科学分野から寺崎先生がラット動物実験モデルに対する歯周病原菌であるPg菌を動脈内に接種した場合の本菌の動脈組織内侵襲について発表されました。


7番目はタイ、バンコクマヒドール大学からRudee Surarit准教授が招待講演で単球においてPg菌が取り込まれ、血液循環を通して末梢動脈においてアテローム性動脈硬化を引き起こす可能性について発表されました。これは従来の我々のグループにおいて、Pg菌が血小板に取り込まれて末梢動脈に運ばれるという発表に、さらに単球によるルートが存在するものとして、歯周病から動脈疾患への歯周病原細菌の経路を補強する内容で大変興味深いものでありました。


岩井教授の追加の講演からバージャー病の診断基準として新たに中等度から重度の歯周病に罹患していることを加えるべきであるとの提案で4th Japanese-Thai Buerger Disease Forumが締めくくられました。


余談ですが、今回のフォーラムの直前までチェンマイはお祭りでコムロイという火をつけて飛ばす気球がたくさん上がっていたそうですが、カンポール教授からプレゼントされたコムロイを上げようとトライしました。あいにく少し破れていてあと少しのところで上がらなかったのですが、かなりわくわくしました。

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コムロイにトライ
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あと少しだが

翌日は、世界遺産であるスコタイ遺跡を訪問しました。スコタイはバンコク北方約400kmの西寄りにあり、13世紀タイ族がクメール軍を破って最初の統一国家の都になったところで、1991年にユネスコの世界遺産に登録されました。マイクロバスをチャーターしガイドに案内され、世界遺産を楽しみました。日差しが大変暑かったのが印象的でした。

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スコタイ遺跡
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ガイドの説明
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世界遺産

翌朝早朝、日本からの参加者はそれぞれの便で無事帰国しました。

今回でBuerger Disease Forum は4回目になりますが、次年度は、さらに発展させて、東南アジアでの歯周病と血管疾患に関するフォーラムとしてベトナムで開催される予定で、バージャー病研究も含め関連の研究が進むことを願っております。

「2nd Buerger Disease Forum in Chiang Mai 2012」報告書

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バージャー病研究所、東京医科歯科大学バージャー病研究グループ、大阪歯科大学歯周病学講座およびタイバージャー病研究グループ共催による (2012年6月22-24日、タイ チェンマイ)

日本側参加者
 岩井 武尚 (つくば血管センター・バージャー病研究所理事長)
 寺﨑 宏明 (東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科血管・応用外科学分野)
 猪狩 公宏 (東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科血管・応用外科学分野)
 Rajakaruna G. Amodini (東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科歯周病学分野)
 梅田 誠 (大阪歯科大学歯周病学講座)

タイ側参加者
 Prof. Kamphol Laohapensang (Department of Surgery, Chiang Mai University Hospital)
 Dr. Kittipan Rerkasem (同上)
 Dr. Spapong Arworn (同上)
 Dr. Sarranat Oorapin (同上)
 Prof. Pramook Mutirangura (Siriraj Hospital, Mahidol University, Bangkok)
 Dr. Nuttawut Sermsathanasawadi
 (同上、元東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科血管・応用外科学分野 大学院生)
 Dr. Supatra Sang-In (Department of Periodontology, Chiang Mai University)

活動報告書

昨年、2011年6月に日本のバージャー病研究グループとタイのバージャー病研究グループ共同で、チェンマイにおいて、Buerger Disease Forum in Chiang Mai 2011を共催しましたが、今年度も2nd Buerger Disease Forum in Chiang Mai 2012を共催いたしました。この間タイは未曽有の大洪水に見舞われましたが、今年もお互いに新たな研究成果を出し合い、共同研究に向けて親睦を深めました。

2012年6月22日

今回日本から5名のバージャー病研究グループが参加しましたが、4名は羽田から、1名は関西空港から22日未明に出発して、早朝バンコクで合流し、現地時間9時15分にチェンマイ空港に到着しました(時差+2時間)。

ホテルにチェックインして、夕方から、タイ側のKamphol教授たちとKhum Khantokeというタイの民族舞踊のショーを見せるレストランでレセプションディナーに出席しました。

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合流したバンコクの空港内で
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Kamphol 教授と楽しく歓談

2012年6月24日

朝の9:30からミーティングルームで互いの研究成果を発表しました。
演題の1番目はKamphol 教授の元、チェンマイ大学血管外科からDr. Supapong Arwornが “Which Criteria should we use to diagnose the TAO patients” という演題で講演を行い活発な討論が行われました。

2番目に岩井理事長がバージャー病患者に対しsympathectomyを行ったものは長期予後が良好であることに関し “Collateral circulation and sympathectomy effect in Buerger disease patients: The differences between patients with major amputations and patients who can enjoy skiing.”という演題で講演され、3番目にタイ、バンコクMahidol 大学 Siriraj 病院から元東京医科歯科大学血管外科留学生だったDr. Nuttawut Sermsathanasawadiがタイにおけるバージャー病罹患状況の推移について “Thromboangiitis obliterans in Thailand” という演題で講演され盛んに討論が行われました。

4番目に、東京医科歯科大学血管外科から寺崎先生が “Near Infrared lays-induced Fluorescence of ICG to Assess Regional Microcirculation” の演題で講演されました。

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チェンマイ大学血管外科Dr, Supapong Arwornの講演と討論。
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岩井バージャー病研究所理事長の講演
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Dr. Nuttawut Sermsathanasawadiの講演
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寺崎先生の講演